問題(ミキシング)

コンクリート主任技士の試験対策として、本日は「施工・各種コンクリート」の分野から、夏場から秋口にかけての暑中・打設管理やマスコンクリートの対策でも非常によく出題される「プレミキシングコンクリートおよび二次製品・特殊な練混ぜ方法(分割練混ぜ等)」に関する問題をお届けします。

コンクリートの練混ぜ性能向上や、造膜作用を利用した品質改善(SECコンクリート等)のメカニズムは、択一試験での応用問題として頻出です。

【問題】コンクリートの練混ぜおよび各種の特殊な練混ぜ方法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • (1) 分割練混ぜ(SEC練混ぜ等)は、まず骨材とセメントおよび少量の水を先行して練り混ぜ、骨材表面に水セメント比の小さな造膜(セメントペーストの被膜)を形成させた後、残りの水を加えて本練りを行う方法である。
  • (2) 分割練混ぜを行うことで、通常の一括練混ぜに比べて骨材表面の空隙が充填され、同じ単位水量であっても流動性が向上し、ブリーディングや乾燥収縮を低減させることができる。
  • (3) 重力式ミキサ(傾胴形ミキサ等)は、ブレードで材料を持ち上げて落下させる構造であるため、超硬練りコンクリートや高流動コンクリートなどの特殊なコンクリートの練混ぜに対して、強制渦巻形ミキサよりも練上り効率が高い。
  • (4) レディーミクストコンクリート工場において、ミキサの練混ぜ性能試験(JIS A 1119)を行う場合、ミキサから排出されるコンクリートの先頭部と末尾部などから試料を採取し、すりおろし(粗骨材量の割合)や単位容積質量の変動が規定値以内であることを確認する。

【正解】

(3)

【解説】

  • (1) 正しい: 分割練混ぜ(SEC練混ぜなど)の基本原理に関する正しい記述です。セメントと水の一部を先に骨材と混ぜることで、骨材表面に濃いセメントペーストの膜(一次練りペースト)を形成させます。
  • (2) 正しい: 分割練混ぜのメリットに関する正しい記述です。骨材表面のミクロな穴が補強され、骨材とペーストの界面(遷移帯:トランスミッションゾーン)が緻密化するため、一括練混ぜに比べて強度増進、流動性向上、ブリーディング低減、乾燥収縮の抑制といった数多くの著しい品質改善効果が得られます。
  • (3) 誤り(これが正解): ミキサの特性に関する超定番の引っ掛け問題です。傾胴形ミキサなどの「重力式ミキサ」は、材料を上から落とす重力を利用して混ぜるため、スランプの大きい一般のコンクリート(スランプ 8〜18 cm 程度)に適しています。しかし、水分の少ない「超硬練りコンクリート」や、粘性の高い「高流動コンクリート」では、材料がブレードに付着したり自重で落下しにくくなったりするため、練混ぜが不十分になります。これらのコンクリートには、ブレードで強制的にせん断・撹拌する「強制練りミキサ(パン型や双軸型)」を使用しなければなりません。「重力式ミキサの方が練上り効率が高い」とした記述は完全に誤りです。
  • (4) 正しい: ミキサの練混ぜ性能試験(JIS A 1119)に関する正しい記述です。コンクリートの1バッチの最初と最後(または1/4と3/4の地点)から試料を採取し、粗骨材量の量の差(14%以下)や単位容積質量の差(0.8%以下)などが規定値内に収まっているかを判定します。

要点チェック(ミキサの選定):

  • 重力式ミキサ(傾胴形など): 中〜高スランプ(柔らかめ)の普通コンクリート向き。
  • 強制練りミキサ(パン型・軸型): 超硬練りコンクリート高流動コンクリート、舗装用コンクリートなどに必須!
  • 分割練混ぜ: 骨材表面への造膜効果 ➔ 強度・流動性UP、収縮・ブリーディングDOWN

ミキサの種類と適正スランプの組み合わせは、施工・設備の分野で非常に良く狙われます。「硬いもの・粘いものは強制的に練る(パン型・双軸)」と覚えておきましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA