問題(絶対容積)

コンクリート主任技士の試験対策として、定期配信の本日は「配合設計」および「材料」の分野から、午後択一の計算問題の超定番であり、合否の分かれ目となる「コンクリートの絶対容積および単位量の計算(骨材の密度の扱い・空隙率)」に関する問題をお届けします。

1 ㎥ のコンクリートを構成する「セメント・水・空気・細骨材・粗骨材」の絶対容積の合計が 1,000 L(=1.0 ㎥)になるという配合計算の根本ロジックは必ずマスターしておきましょう。

【問題】コンクリートの配合設計および材料の単位量計算に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • (1) コンクリート 1 ㎥ 中の各材料の絶対容積を算出する際、セメントの絶対容積(L)は、単位セメント量(kg/㎥)をセメントの「表乾密度」で割ることで算出される。
  • (2) コンクリート 1 ㎥ に含まれる空気量は、AE剤や空気量調整剤によって形成される微細な空気(エントレインドエア)だけでなく、練り混ぜ時に巻き込まれた肉眼で見える程度の大きさの空気(エントラップトエア)も含めた全空気量として計算に組み込む。
  • (3) 骨材の密度として「表乾密度(表面乾燥飽水状態の密度)」を用いて配合計算を行った場合、現場で実際に使用する骨材が「湿潤状態(表面水を含んでいる状態)」であれば、その表面水量に応じて現場配合での単位水量を減量補正する必要がある。
  • (4) 単位水量が 165 kg/㎥、水セメント比が 50%、空気量が 4.5% のコンクリートにおいて、セメントの密度を 3.15 g/cm³ とすると、セメントと水と空気が占める合計絶対容積は 約 254 L/㎥ である。

【正解】

(1)

【解説】

  • (1) 誤り(これが正解): 骨材とセメントの「密度」の定義に関する超定番の引っ掛け問題です。
    • 骨材(細骨材・粗骨材)の絶対容積を計算する際は、内部の吸水を考慮した「表乾密度(表面乾燥飽水状態の密度)」を使用します。
    • しかし、セメントやフライアッシュ・高炉スラグ微粉末などの粉体材料には内部空隙(吸水)という概念が存在しないため、「表乾密度」という用語自体が存在せず、単に「密度(または真密度)」を用います。記述ではセメントに対して「表乾密度で割る」としているため、専門用語の定義として明確な誤りです。
  • (2) 正しい:空気量の扱いに関する正しい記述です。コンクリートの 1 ㎥ 容積計算(1,000 Lの引き算)を行う際の「空気量 4.5%」等の数値は、連行空気(エントレインドエア)と抱き込み空気(エントラップトエア)を合計した全空気量を指します。
  • (3) 正しい: 表乾配合から現場配合への修正(表面水補正)に関する正しい記述です。配合設計(表乾状態)に対して現場の骨材が表面水を持っている場合、その表面水の分だけコンクリート内に水が多く持ち込まれるため、打ち込む際の単位水量はその分減らさなければなりません。
  • (4) 正しい: 配合の絶対容積計算に関する確認です。
    • 単位水量:165 kg → 165 L
    • 単位セメント量:165 / 0.50 = 330 kg
    • セメント容積:330 / 3.15 = 104.76 ≈ 104.8 L
    • 空気量:1,000 L × 0.045 = 45 L
    • 合計容積:165 + 104.8 + 45 = 254.8 L/㎥ ≈ 254 ~ 255 L(約 254 L と表記して差し支えありません)。

要点チェック(配合計算の基本用語):

  • 骨材の絶対容積計算:表乾密度(表面乾燥飽水密度) を使用!
  • セメント・混和材の計算:密度(g/cm³) を使用!(表乾密度とは言わない)
  • 基本式:1,000 L = 水 + セメント+ 細骨材 + 粗骨材 + 空気量

「粉体に表乾密度という言葉は使わない(表乾密度は骨材固有の用語)」という定義の違いは、選択肢をチェックする際の上級者向けテクニックです。頭に入れておきましょう。

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