問題(ASR)

おはようございます。今回のコンクリート主任技士試験対策問題をお届けします。

今回は、本試験で頻出の重要テーマである「アルカリシリカ反応(ASR)およびその抑制対策」に関する問題です。

問題

コンクリートのアルカリシリカ反応(ASR)およびその抑制対策に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 骨材のアルカリシリカ反応性試験において、化学法(JIS A 1145)により「無害でない」と判定された場合であっても、モルタルバー法(JIS A 1146)による試験で材齢6か月の膨張率が0.100%未満であれば、アルカリシリカ反応性による区分は区分A(無害)と判定できる。
  2. JIS A 5308:2024において、アルカリシリカ反応抑制対策として混合セメントを用いる場合、高炉セメントB種の高炉スラグの分量(質量分率)は30%以上、フライアッシュセメントB種のフライアッシュの分量は15%以上でなければならない。
  3. コンクリート中のアルカリ総量を規制する抑制対策において、コンクリート中のアルカリ総量(Rt)の上限値は 3.0 kg/㎥ とされており、セメントの全アルカリ量(Na₂Oeq)には、直近6か月間の試験成績表に示されている全アルカリの最大値の最も大きい値を用いる。
  4. 骨材を混合して使用する場合、混合する骨材の一部にアルカリシリカ反応性試験による区分B(無害でない、または未試験)のものが含まれているときは、その骨材全体を無害であることが確認されていない骨材として取り扱わなければならない。

【正解と解説】

正解:2

  • 選択肢1:適当
    アルカリシリカ反応性による区分は、原則として化学法(JIS A 1145)を行って判定しますが、化学法で「無害でない」と判定された場合でも、モルタルバー法(JIS A 1146)を実施して材齢6か月(26週)の膨張率が0.100%未満であれば、区分A(無害)と判定することができます(JIS A 5308:2024 附属書JA.3 b))。
  • 選択肢2:不適当
    JIS R 5211(高炉セメント)規格上の高炉セメントB種のスラグ分量は「30%を超え60%以下」と規定されていますが、ASR抑制対策として使用する場合の高炉セメントB種のスラグ分量は「40%以上(質量分率)」でなければなりません(附属書JB.4 a))。フライアッシュセメントB種の「15%以上」の規定は正しいですが、高炉スラグの分量が「30%以上」となっている点が誤りです。
  • 選択肢3:適当
    アルカリ総量規制による抑制対策では、コンクリート中のアルカリ総量 Rt を 3.0kg/㎥ 以下とすることが定められています。この計算に用いるセメント中の全アルカリ量は、安全側を考慮して「直近6か月間の試験成績表に示されている全アルカリの最大値の最も大きい値」を用います(附属書JB.3)。
  • 選択肢4:適当
    複数種類の骨材を混合して使用する場合、一部でも区分B(無害でない、または未試験)の骨材が含まれているときは、ペシマム現象などを考慮し、骨材全体を「無害であることが確認されていない骨材(区分B)」として取り扱い、適切な抑制対策を講じる必要があります(附属書JA.3 d))。

💡 本日の重要チェックポイント

  • ASR抑制の3大対策(JIS A 5308 附属書JB)
    1. アルカリ総量の規制:コンクリート中のアルカリ総量 ≤ 3.0kg/㎥
    2. 抑制効果のあるセメント・混和材の使用:
      • 高炉セメントB種(スラグ分量 40%以上)、高炉セメントC種
      • フライアッシュセメントB種(フライアッシュ分量 15%以上)、フライアッシュセメントC種
      • 高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、火山ガラス微粉末(2024年改正で追加) を有効量使用
    3. 安全な骨材の使用:区分A(無害)の骨材を使用

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