本日は、実務・本試験ともに確実に得点したい必須テーマである「示方配合から現場配合への補正計算(骨材の粒度および表面水率の補正)」に関する問題です。
問題
下表に示す示方配合のコンクリート 1㎥ を、現場の骨材を用いて製造する場合の現場配合(計量値)に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。
ただし、現場の骨材の状態は以下のとおりとする。
- 細骨材:5mm ふるいに留まるもの(過大粒)が 5.0%、表面水率が 4.0%
- 粗骨材:5mm ふるいを通過するもの(過小粒)が 5.0%、表面乾燥飽水状態(表面水率 0.0%)
- 混和剤(AE減水剤)の質量および混入水による水量の補正は無視するものとする。
- 計算値は四捨五入により整数値(kg 単位)とする。
【示方配合(単位量:kg/㎥)】
| 水(W) | セメント(C) | 細骨材・表乾(S) | 粗骨材・表乾(G) |
| 165 | 330 | 765 | 1035 |
選択肢
- 粒度補正後の表乾細骨材量は 750kg/㎥ であり、現場での細骨材の計量値は 780kg/㎥ である。
- 粒度補正後の表乾粗骨材量は 1035kg/㎥ であり、現場での粗骨材の計量値は1035kg/㎥ である。
- 現場の細骨材から持ち込まれる表面水量は 31kg/㎥ であり、現場での水の計量値は 134kg/㎥ である。
- 現場の細骨材に含まれる表面水によって単位セメント量も補正する必要があるため、現場でのセメントの計量値は 317kg/㎥ である。
【正解と解説】
正解:1
【ステップ1:粒度調整(過大粒・過小粒の補正)】
示方配合の細骨材量 S = 765kg/㎥、粗骨材量 G = 1035kg/㎥、全骨材量 S + G = 1800kg/㎥。
細骨材中の 5mm ふるい残留率(過大粒)a = 5.0% = 0.05、粗骨材中の 5mm ふるい通過率(過小粒)b = 5.0% = 0.05。
粒度補正後の表乾細骨材量 S’ および表乾粗骨材量 G’ は、連立方程式より次のように求まります。
S’ = S – b(S + G)/1 – (a + b) = 765 – 0.05 × 1800/1 – (0.05 + 0.05)} = 765 – 90/0.90 = 750kg/㎥
G’ = (S + G) – S’ = 1800 – 750 = 1050kg/㎥
【ステップ2:表面水率の補正(現場計量値の算出)】
- 細骨材の現場計量値(湿潤状態):
Ssite = S’ × (1 + 表面水率) = 750 × (1 + 0.04) = 780kg/㎥ - 粗骨材の現場計量値(表乾状態):
Gsite = G’ × (1 + 0.00) = 1050kg/㎥ - 骨材から持ち込まれる表面水量:
ΔW = S’ × 0.04 = 750 × 0.04 = 30kg/㎥ - 水の現場計量値:
Wsite = W – ΔW = 165 – 30 = 135kg/㎥ - セメントの現場計量値:
Csite = C = 330kg/㎥(補正なし)
【各選択肢の解説】
- 選択肢1:適当
計算のとおり、粒度補正後の表乾細骨材量は 750kg/㎥、現場での細骨材計量値は 780kg/㎥ となります。 - 選択肢2:不適当
粒度補正後の表乾粗骨材量 G’ は 1050kg/㎥、現場計量値も 1050kg/㎥ となります(示方配合の 1035kg/㎥ のままではありません)。 - 選択肢3:不適当
表面水量は粒度補正後の表乾細骨材量(750kg/㎥)に乗じるため 30kg/㎥ となり、水の計量値は 135kg/㎥ です。粒度補正前の示方配合(765kg/㎥)から計算した 30.6 ≈ 31kg/㎥ や 134kg/㎥ は誤りです。 - 選択肢4:不適当
骨材の表面水率は練混ぜ水量の増減で調整するため、セメントの計量値(330kg/㎥)は補正せずそのまま計量します。
💡 本日の重要チェックポイント
- 現場配合補正の手順:
- 粒度補正(過大粒・過小粒)を先に行い、補正後の表乾骨材量 S’, G’ を求める。
- 補正後の S’, G’ を基準にして表面水補正を行い、現場計量骨材量および持ち込み水量を算出する。
- 持ち込み水量を単位水量から差し引いて現場計量水量を求める。